現場の悩み・解決法
こんな時はどうする?どうやって乗り切る?——
現場ならではの悩みを、シンプルな手順とチェックリストで一緒に解決していきます。
「お店を回す」とは
「回ってない」「きれいに回ってる」——現場でよく聞く言葉です。ここでの意味は、 “お客さまを来店から退店まで、問題なくスムーズに対応できている状態” のこと。
逆に「回ってない」は、どこかに滞り(例:ドリンクが遅い、焼き場が渋滞)がある状態です。
念のため言うと、飲食業で店が回っているのは本来「当たり前」。その当たり前を作るのが準備です。
高校の文化祭を飲食を提供思い出してみてください。完全に回っていないいい思い出w
高校の文化祭、焼きそば店が「回ってなかった」話
思い出してみてください。高校の文化祭で焼きそばを出した時の、あのてんやわんや感。
朝いちで係が寝坊してる。
焼きそばの材料がまだ届かない。
「ガスってどうやってつけるの!?」と誰かが叫ぶ。「キャベツって洗うの?」「ソース入れるのは早すぎ!」「豚肉生だぞ」「おつりってどうなってるの」
」
みんなバタバタして、声だけ大きくて、結局お昼には長蛇の列——。
あの時、実は誰も「何を・どの順で・誰が」やるかを決めていなかった。 つまり、**現場を回すための準備がゼロ**だったわけです。
飲食店の“回ってない”も本質は同じ。準備が抜けているだけ。
だからこそ、この特集では「現場が回るようになる準備のしかた」を、文化祭レベルからプロの現場まで分解して解説していきます。
※ここで言う「回す」は“高回転で回す(回転率を上げる)”とは別の意味です。
結論:お店を回す方法はシンプル。「完全に準備する」ことです。
準備=人・モノ・情報・場・お金・想定外(リスク)の6要素を事前に埋めること。
以下、準備すること(6要素チェックリスト)
① 人(シフト・役割・声かけ)
- 本日の役割表(ホール/ドリンク/焼き場/洗い場/指揮)を10分で確認・配布
- 欠勤・遅刻の代替プランA/B(電話先・ヘルプ可能者)を紙で掲示
- ピーク中の声かけ文を決めておく(例:「席ご案内前にお水セットお願いします」)
② モノ(在庫・仕込み・ツール)
- ドリンク系先出しセット(氷・グラス・ガーニッシュ)を手前に常備
- 仕込みの優先順位を見直す(売れ筋→時間がかかるもの→不足リスク高)
- 予備の備品ボックス(ストロー・紙ナプキン・レシート紙・ラップ等)を1つ作る
③ 情報(メニュー・予約・注意点)
- 本日の予約表(時間・人数・アレルギー・滞在時間)を開店前共有
- 売切れ/提供中止/時間のかかる料理は“先に言う”カードをレジ横に
- 新人向け忙時の注文ルール(先客優先/まとめて通す/確認は指でなぞる)
④ 場(動線・配置・清掃)
- ピーク時の人の流れ(入口→案内→オーダー→配膳→会計)をテープで見える化
- ドリンク・カトラリーは半歩で届く位置に再配置(秒単位を削る)
- 事故ポイント(段差・滑りやすい床)に注意札とマット
⑤ お金(会計・原価・ロス)
- 釣銭・レジロール・QR決済の稼働チェック(開店前にテスト印字)
- 仕入れ当日の高ロス食材を最初に売り切るメニュー案内(口頭+卓上ミニ札)
- 日次の原価メモ(売切れ理由・過剰仕込み)をクローズ後2分で記録
⑥ 想定外(クレーム・機器故障・急な行列)
- 一次対応3ステップ(傾聴→事実確認→代替案)をレジ内に貼る
- 機器の再起動手順と連絡先(業者・本部)を電話横に
- 待ち列フォーメーション(案内役/ドリンク前渡し/メニュー先配布)を決めておく
当日の運用タイムライン(テンプレ)
- T-60分:役割表共有/予約確認/売切れ宣言項目の決定
- T-40分:動線チェック/ドリンク先出しセット/カトラリー補充
- T-20分:新人へ“ピーク中の声かけ文”と注文ルールの復唱
- T-10分:レジ・釣銭・QRテスト/機器稼働確認
- 開店:入口の第一声統一/メニュー先配布/水提供の自動化
- ピーク中:滞留箇所の宣言(例:「ドリンク3分遅れます」)→応援投入
- クローズ後:原価メモ2分/明日の不足・改善点を壁メモ
つまずきサイン早見表 → 即対応
- 入口に2組以上の待ち:案内専任を1人つけ、ファーストドリンクを前倒し
- ドリンク遅延3分超:氷・グラス補充を別人が担当/「待ちドリンクリスト」掲示
- 配膳渋滞:テーブル番号順にトレイ2台運用へ切替え、回収と配膳を分離
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